外来科学療法室

2022年7月19日、埼玉医科大学国際医療センターF棟2階
外来化学療法室がオーブンしました。

病床数は77床で国内屈指の規模です。外来化学療法件数は20,000件/年、乳腺腫瘍科は約4,000件/年で、全体の20%を占めています。今後も増加する治療に対応できるよう、抗がん剤調製ロボット「アポテカ(APOTECA)」が導入されました。今回は、安全で質の高い外来がん薬物療法の実施に向けた体制として、外来看護相談、緊急時対応、治験・臨床研究の実施についてご紹介します。

 外来看護相談は、外来で初めて治療を行う患者さんに対して、オリエンテーションや個別的な相談にのるための看護外来です。プライバシーが確保された専用ブースで対応しています。乳がん患者さんの悩みは、副作用への不安、仕事や家庭生活のこと、子どもへどのように説明するかなど、多岐にわたります。外来化学療法室の看護師は、患者さんとともに悩み、時にアドバイスをして、治療と生活の両立を支援しています。

 緊急時対応の体制としては、当番医師がF棟ブースで診療しながら、緊急時に備えています。乳腺腫瘍科は、週1回当番医師を担当していただいています。乳腺腫瘍科ではトラスツズマブやドセタキセルなどインフュージョンリアクション・過敏症の発生リスクが高い薬剤を使用します。過敏症対応の手順は院内で標準化されており、適切に対応することで重度に至ることはありません。

 乳腺腫瘍科ではがん薬物療法の治験・臨床研究を多数行っています。治験・臨床研究の患者さんを担当する際は、投与時間、薬物血中濃度採血など、細心の注意を払いながら対応しています。治験・臨床研究で携わった薬剤が承認され実臨床で使用できるようになった時、チームの一員として関われたことに喜びを感じます。今後も病院の使命でもある高度専門医療の提供に貢献していきたいと思います。

 国際医療センターにお越しの際は、F棟2階外来化学療法室へ見学にお越しください。
文責:玉木 秀子
アポテカの写真
サテライトファーマシーに2台設置しています。
抗がん剤調製ロボットを設置している病院は、まだ少ないです。
明るく静かな環境で対応しています。
帽子やCVポートの見本があります。
相談風景の写真
フロアのご案内
当番医師は8番診察室(赤枠)で診察しています。