研究
現在進行中の臨床研究・臨床試験
1.医師主導治験:Triple negative乳癌におけるエリブリンメシル酸塩を用いた術前化学療法多施設共同無作為化第Ⅱ相臨床試験(JBCRG-22)

(グループA:65歳未満でHRD陽性BRCA変異ありが既知)
2.NRG Oncology B51:Breast Cancer Radiation Therapy Trial
NRG Oncology
ネオアジュバント化学療法前の腋窩リンパ節陽性がネオアジュバント化学療法後に病理学的陰性に転じた患者を対象として、乳房切除後胸壁及び所属リンパ節の外部放射線治療、並びに腫瘤切除後所属リンパ節放射線治療を評価する第III相無作為化臨床試験
当院は米国 NCI 傘下の多施設共同臨床試験グループである NRG oncologyの 主幹施設として日本の国際臨床試験を主導しています。
フリックカルテⓇ Copyright 埼玉医大国際療センター乳腺腫瘍科
タブレット端末やスマートフォンに搭載するモバイルカルテを使用し、抗がん剤投与中のがん患者さんの副作用をリアルタイムに監視するシステムの開発を行っています。
機能的画像装置を用いた乳がんイメージングの臨床応用
 がんのイメージングの研究はCTなどの形態的画像診断からfMRIやFDG-PETといった機能的画像診断へ進化しています。
我々は、乳がんの機能的イメージングとして、FDG-PETの研究や、可視光や近赤外光を利用した拡散光スペクトロスコピー(Diffuse Optic Spectroscopy;以下DOS)の研究に取り組んでいます。
Functional PETを用いた乳がんイメージング
 FDG PETは全身スキャンによりがんの広がりを一度に診断できるだけでなく、がんのグルコース代謝活性を評価することができます。これを応用して、腫瘍の悪性度診断や、リンパ節転移診断、抗がん剤や放射線療法の治療効果判定など、がんの代謝的変化から診断することが可能となりました。
  我々は、さらにFMISO-PETとFES-PETの臨床研究を開始し、乳癌の低酸素イメージングの研究に取り組んでいます。
光イメージング
FDG-PET  (代謝イメージング)
FMISO-PET(低酸素イメージング)
FES-PET(エストロゲン受容体イメージング)
FDG-PETによる術前化学療法の治療効果モニターリング
がん腫瘍免疫と予後との相関について免疫組織学的研究
近年、悪性腫瘍では腫瘍細胞の性質のみでなく、周囲の微小環境も、癌の悪性度と関係があることが言われています。微小環境には、微小血管、リンパ管などの脈管の他に、炎症細胞やマクロファージ、線維芽細胞など様々な細胞の間質への浸潤も含まれ、他臓器では、マクロファージやリンパ球浸潤が予後因子となることも近年報告されています。
当院では病理診断科と協力して免疫染色(CD68など)を施行し、マクロファージの浸潤や繊維芽細胞の浸潤が予後と相関するかどうか検討しています。
杉谷郁子先生が第18回(平成30年度)日本癌治療学会研究奨励賞を受賞しました。
(研究テーマ)
Neoadjuvant chemotherapy with trastuzumab, docetaxel, and carboplatin administered every 3 weeks for Japanese women with HER2-positive primary breast cancer: efficacy and safety
杉谷郁子先生が日本癌治療学会研究奨励賞を受賞しました。
*研究奨励賞は,2001年に創設され,癌の治療に関する研究発表を奨励し,若手研究者を積極的に育成することを目的として,本法人機関誌「International Journal of Clinical Oncology (IJCO)」にOriginal Articleが掲載された40歳以下の会員に対して,授与するものである。
竹内英樹先生が第15回(H27年度)日本癌治療学会研究奨励賞を受賞しました。
(研究テーマ)
A multicenter prospective study to evaluate bone fracture related to adjuvant anastrozolein Japanese postmenopausal women with breast cancer: two-year interim analysis of Saitama Breast Cancer Clinical Study Group (SBCCSG-06)
*研究奨励賞は,2001年に創設され,癌の治療に関する研究発表を奨励し,若手研究者を積極的に育成することを目的として,本法人機関誌「International Journal of Clinical Oncology (IJCO)」にOriginal Articleが掲載された40歳以下の会員に対して,授与するものである。
竹内英樹先生が第15回(H27年度)日本癌治療学会研究奨励賞を受賞しました。
(研究テーマ)
近赤外光スペクトロスコピーを用いた乳がん生体機能イメージングの臨床応用
第21回日本乳癌学会研究奨励賞を受賞して
(日本乳癌学会会報vol20. No.4より抜粋)
一瀬友希 先生:平成27年度日本臨床外科学会総会 講演発表 研修医優秀賞受賞
(演 題)
腋窩リンパ節転移を認めたDCISを伴うパジェット病の一例
一瀬友希先生 講演写真
貫井麻未先生:第13回日本乳癌学会関東地方会グランドキャンサーボードで、優秀演題賞を受賞しました。
(演 題)
再発乳腺血管肉腫に対してパクリタキセル+ジェムシタビン療法が奏効した一例
貫井麻未先生、優秀演題賞を受賞