遺伝性腫瘍外来
遺伝性腫瘍外来(乳腺)について
遺伝性腫瘍外来(乳腺)では、遺伝性がん卵巣がん症候群(HBOC)を中心とした、主に乳がんと関連する遺伝性腫瘍への対応を行っています。
対応内容
  • 遺伝性腫瘍のリスクがある方への遺伝カウンセリング(がん罹患歴問わず)
  • 遺伝性腫瘍の遺伝学的検査(対象遺伝子によって保険適応もしくは自由診療となります)
がん全体の5~10%は生まれつきの体質(遺伝要因)が発症に大きく関与することが知られており「遺伝性腫瘍」といいます。

がん発症の原因となる遺伝子が明らかとなっている遺伝性腫瘍では、確定診断目的や血縁者に同じ体質が受け継がれているかを調べるのに、血液による遺伝学的検査を行うことが可能です。

遺伝学的検査の前には、遺伝に関する専門知識を有する担当スタッフの「遺伝カウンセリング」を受けていただきます。
受診対象となる方
  1. 遺伝性腫瘍に関する相談がある方(乳がん既往歴問わず)
  2. 血縁者が既に遺伝性腫瘍と確定診断された方(乳がん既往歴問わず)
  3. 既にHBOCと診断された方で、予防的乳房手術に関する相談がある方
外来日時
毎月第3火曜日 ①13:00~ ②14:00~ ③15:00~
遺伝性腫瘍外来担当スタッフ
担当医師
ドクター写真
教授
松浦一生
専門分野
乳腺外科、乳癌薬物療法、乳癌診断
主な資格
  • 日本外科学会 指導医・外科専門医
  • 日本乳癌学会 乳腺指導医・乳腺専門医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
  • 日本乳がん検診精度管理中央機構 検診マンモグラフィ読影認定医師
  • 日本リンパ浮腫学会 リンパ浮腫保険診療医
  • 日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会認定 臨床遺伝専門医
遺伝カウンセラー
カウンセラー写真
榊原彩花
主な資格
  • 日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会認定 認定遺伝カウンセラー
  • 日本遺伝性腫瘍学会 家族性腫瘍カウンセラー
  • 日本人類遺伝学会 ゲノムメディカルリサーチコーディネーター(GMRC)
*遺伝に関するセミナーを受講した看護師も一緒に担当します。
予約方法
遺伝性腫瘍外来(乳腺)は予約制です。
●当院受診歴のある方
  • 現在当院受診中の方
    外来担当医「遺伝性腫瘍外来(乳腺)受診希望であることをご相談ください。
  • 最終受診からお時間が空いた方
    予約センター(再診)にお電話で予約してください。
    「遺伝性腫瘍外来(乳腺)」受診希望であることをお伝えください。
予約センター(再診)TEL:042-984-0475
受付時間:月曜日から金曜日 9:00~17:00、土曜日 9:00~12:00
●当院初診の方
  • お電話で予約してください。
    「遺伝性腫瘍外来(乳腺)」受診希望であることをお伝えください。
初診専用予約センター TEL:042-984-0476
受付時間:月曜日から金曜日 9:00~17:00、土曜日 9:00~12:00

*乳がん罹患歴のある方はかかりつけ医からの「診療情報提供書(紹介状)持参して下さい。

*血縁者検査希望の方はご家族の遺伝学的検査結果のコピーを持参して下さい。

受診費用について
相談内容によって保険診療もしくは自由診療となります。
遺伝カウンセリング料金
  • 保険診療︓所定の費用
  • 自由診療︓5,000円(税別)/回
遺伝学的検査料金
  • 対象遺伝子により異なるため、どの遺伝学的検査を行うかは、お話を伺った上で遺伝性腫瘍外来にてご説明いたします。
BRCA遺伝学的検査の保険適応について
2020年4月以降、HBOC診断目的のBRCA遺伝学的検査が一部保険適応となりました。
以下のいずれかの項目に当てはまる方は、保険適応でのBRCA遺伝学的検査となります。
  • 若年(45歳以下)で乳がん発症
  • トリプルネガティブ乳がん発症(発症時年齢が60歳以下)
  • 2個以上の原発乳がん発症
    (両側あるいは片側の乳房に、同時に複数の乳癌、あるいは異時性に別の乳がんが発症する)
  • 乳がん発症した方で、第3度近親者内に乳がん・卵巣がん・膵臓がんいずれかを発症した方がいる。
    ※第1度近親者:両親、兄弟、姉妹、子供
    ※第2度近親者:祖父母、おじおば、おいめい
    ※第3度近親者:いとこ、曾祖父母、大おじ、大おば 等
  • 男性で乳がんを発症した方
  • 卵巣がん、卵管がん、腹膜がんのいずれかを発症した方
以下の方は、自由診療でのBRCA遺伝学的検査になります。
  • 乳がん発症した方で、上記1~5を満たさない方
  • 乳がん未発症の方
  • 血縁者検査希望の方(ご家族が既に遺伝性腫瘍と診断された方が対象となります)
HBOCの診断について
HBOCの診断をするためには、原因となるBRCA1/2遺伝子に変異があるかどうかを調べます。

もしBRCA1/2遺伝子に変異がある場合は乳癌だけではなく卵巣癌や対側乳房に新たに癌を発症する可能性が高くなります。
またBRCA1/2遺伝子の変異は半分の確率でお子さんに遺伝します。
詳しくはこちら
https://johboc.jp/をご参照ください。

遺伝子検査には血液を使用します。
受けていただく前に詳しい説明やカウンセリングを行います。
外来で遺伝性乳がん卵巣の可能性がある方には主治医より検査のご提案をさせていただきますが、検査について詳しくお話を聞きたい方は医師、看護師にお声掛けください。
患者さんを紹介してくださる先生方へ
遺伝カウンセリングをご希望の患者さんを是非ご紹介下さい。
予約方法等は以下ご参照下さい。
詳しくはこちらHBOCの診断についてをご参照ください。